

Vol.18
臨床現場で経験を重ね
成長を実感する瞬間とは?
今回お話を伺ったのは、北近畿エリアの中核医療機関として地域に不可欠な存在である舞鶴医療センターに勤務する美馬先生と宮崎先生。
初期研修1年目、臨床現場で痛感した難しさとともに、医師の仕事の喜びややりがいについて振り返っていただきました。
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宮崎 亮太 先生
舞鶴医療センター 初期研修1年目
Profile
大学卒業後、社会人を経験した後、人の役に立つ仕事をしたいと一念発起して医療の道へ。舞鶴に赴任してからは、釣りやカメラ、筋トレなど趣味の時間も充実させている。
1日のスケジュール(麻酔科ローテ中の)
- 6:00
- 起床
- 6:30~7:30
- ジムで運動
- 8:00
- 出勤
- 8:00~8:30
- カルテチェック
- 9:45~12:15
- ope
- 12:15~13:00
- 昼食
- 13:00~14:40
- ope
- 15:30~17:30
- ope
- 18:00~
- 帰宅、夕食、勉強、YouTube
- 0:00
- 就寝
宮崎 亮太
先生
初期研修1年目
Profile
大学卒業後、社会人を経験した後、人の役に立つ仕事をしたいと一念発起して医療の道へ。舞鶴に赴任してからは、釣りやカメラ、筋トレなど趣味の時間も充実させている。
1日のスケジュール(麻酔科ローテ中の)
- 6:00
- 起床
- 6:30~7:30
- ジムで運動
- 8:00
- 出勤
- 8:00~8:30
- カルテチェック
- 9:45~12:15
- ope
- 12:15~13:00
- 昼食
- 13:00~14:40
- ope
- 15:30~17:30
- ope
- 18:00~
- 帰宅、夕食、勉強、YouTube
- 0:00
- 就寝
美馬 一晴 先生
舞鶴医療センター 初期研修1年目
Profile
人のためになるような仕事に就きたいと思い、医師を志望した。ハードな研修医生活でのリラックス法の一つは映画鑑賞。辛いことも「一晩寝たら忘れる」切り替えの早さが強み。
1日のスケジュール(小児科)
- 7:30~
- 起床
- 8:30~9:00
- カンファレンス
- 9:00~12:00
- 外来見学、採血などの処置
- 12:00~13:00
- 休憩
- 13:00~17:30
- 病棟回診、カンファレンスなど
- 18:00~19:30
- 自習
- 19:30~20:30
- 夕食
- 21:00〜23:00
- 映画やドラマを見たり自由時間
- 23:30
- 就寝
美馬 一晴
先生
舞鶴医療センター
初期研修1年目
Profile
人のためになるような仕事に就きたいと思い、医師を志望した。ハードな研修医生活でのリラックス法の一つは映画鑑賞。辛いことも「一晩寝たら忘れる」切り替えの早さが強み。
1日のスケジュール(小児科)
- 7:30~
- 起床
- 8:30~9:00
- カンファレンス
- 9:00~12:00
- 外来見学、採血などの処置
- 12:00~13:00
- 休憩
- 13:00~17:30
- 病棟回診、カンファレンスなど
- 18:00~19:30
- 自習
- 19:30~20:30
- 夕食
- 21:00〜23:00
- 映画やドラマを見たり自由時間
- 23:30
- 就寝

一人の人として患者と真摯に向き合う医師としての責任の重さを痛感
美馬先生(以下:敬称略):
当センターを志望したのは、京都府の中でも精神科に強い病院と聞いたからです。大学時代に精神科に興味を持ち、深く学びたいと思っていました。それに加えて約1ヵ月間、当センターで見学と実習を経験した際に、働いている方が皆優しくて、温かい雰囲気だったことが決め手になりました。
宮崎先生(以下:敬称略):
私も同じく精神科に関心があり、当センターを選びました。
もう一つ惹かれた点は、受け入れる研修医が毎年2名と少人数であることです。少人数だからこそ指導医の先生方と密接な関係となり、手厚く指導してもらえると思いました。
美馬:
研修を始めた当初は、わからないことばかりで、もう毎日が大変でした。当直中に救急に患者さんが運ばれてきた時、どこをどう診たらいいのか見当もつかず、勉強不足を痛感しました。現実の臨床では、意識を失っていたり、話せなかったりして患者さんから症状や思っていることを聞き取れないことも多く、難しさを感じます。
宮崎:
私は2回目の当直で、大動脈解離(検査後に判明)で運ばれてきた患者さんの対応をしました。尋常ではない様子で苦痛を訴えられている患者さんを目の当たりにし、実習とは全く違う緊迫感に圧倒されながらも、指導医の先生や看護師さんとともに処置や検査を行いました。その患者さんは、検査中に突然心肺停止状態となり、蘇生を試みましたが残念な結果となりました。そうした一刻を争う状況にあっても、指導医の先生が冷静に対処し、次に何をすればよいのか的確に指示を出す姿を見て、すごいなと思った同時に自分にできるようになるのかと不安にも思いました。
美馬:
病棟でも上級医の先生に学ぶことは多いですね。特に感銘を受けたのが、ただ病気に対処するのではなく、一人の人として、患者さんと真摯に向き合っているところです。診察では、雑談のような何気ない会話の中で、家族関係や退院後にどうしていきたいかといった患者さんの思いを汲み取っている姿を見ると、私も早くそうできるようになりたいと思います。
宮崎:
患者さんにとっては、研修医であっても医師であることに変わりはありません。患者さんと向き合うたび、その責任の大きさを痛感します。救急外来に運ばれてきた患者さんの対応した際、指導医の先生に「この場合は、どの薬を使うべきか」と質問され、誤って答えてしまったことがありました。落ち込む私に対し、「絶対に大丈夫。ちゃんと一人前の医者になれるから」と、勇気づけてくださったことが忘れられません。その言葉を信じて、今も頑張っています。
正しく診断でき成長を実感
患者に選んでもらえる医師が目標
美馬:
研修が始まってもうすぐ1年、成長を実感することも増えてきました。当直で患者さんのファーストタッチを任された時、症状を見て脳梗塞と判断し、すぐにMRIを撮った結果、確かに脳梗塞だったことが判明しました。正しく診断して的確な処置につなげられたことが、嬉しかったです。
宮崎:
できなかった手技ができるようになったり、知らなかった知識が身についた時にも喜びを感じます。
美馬:
大変だと思うこともありますが、リラックスする時間をつくることで乗り切っています。当センターに来てから熱中しているのが、スノーボードです。1時間も車で走ればゲレンデに行けるので、今冬は何度も通っています。
宮崎:
私は舞鶴への赴任が決まった時、趣味の釣りを満喫できることも楽しみにしていました。休みの日にはよく釣りに行き、釣った魚を自分でさばいて食べることもあります。先日は先輩の先生方と総勢9 名で遊漁船に乗り、一緒に釣りを楽しみました。
美馬:
約1年間、ローテーションでさまざまな診療科を経験し、精神科以外の診療科にも興味が湧いてきました。これからじっくり考えるつもりです。臨床医として多くの経験を積み、将来は開業したいと思っています。患者さんに「美馬先生に診てもらいたい」と、選んでもらえる医師になることが目標です。
宮崎:
消化器内科のローテ中に緩和ケアの患者さんを担当した際、「研修医の私にできるのは話を聞くことしかない」と思い、毎日病室に足を運び、時間を気にせず患者さんと話をしていました。それを見た指導医の先生に「君は人の話をしっかり聞けるから、抗がん剤治療などで治療期間が長期に及ぶことのある腫瘍(がん)を診る医師に向いていると思う」と言っていただいたことが今も心に残っています。今後どの診療科に進むにしても、専門医などの資格を取り、確かな医療を提供できる医師になりたいと考えています。




京都府舞鶴市に位置し、京都府北部だけでなく、北近畿における医療センターとして、地域における中核的医療機関です。
当センターは、独立行政法人国立病院機構が運営する医療施設で、精神医療の基幹医療施設、そして、がん・成育医療の専門医療施設としての政策医療を推進しており、地域医療研修センターを開設しており、当センター附属の看護学校も併設して、未来の看護師の育成にも努めています。


臨床研修屋根瓦塾
― 冬の陣―を開催!
2月1日(土)に臨床研修屋根瓦塾―冬の陣―を開催しました。
屋根瓦塾KYOTO はこれまで夏のみの開催でしたが、ニーズの高まりから、今年は冬にも企画をしました。
“明日から使える臨床力を持ち帰っていただく”ことを目標に、若手指導医が、実践的な技術を学ぶ「シミュレーションシナリオ」を準備。今回は、「CV 穿刺」「皮膚縫合」「尿道カテーテル」「経皮ペーシング」をテーマにした4つのブースを設けて、参加研修医はシミュレーターなどを用いた体験を通して、救急外来で出会う頻度の高い超実践的な技術の習得を図りました。
所属施設の異なる研修医とグループを作って取り組むことで、他施設の研修医の実力を知る機会にもなり、参加した研修医のモチベーションは高く、府医オリジナルスクラブを着用することで一体感も生まれ、有意義な会となりました。

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