保険医療関係

新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて

新型コロナウイルス感染症の新規感染者数が全国的に上昇している中、必要な医療提供体制を確保していくため、臨時的な診療報酬の取り扱い(その72/7月22日付)が示されましたのでお知らせします。
今回は7月末までとされていた臨時的取り扱いを9月末まで延長するもので、具体的には下記のとおりです。

①京都府のホームページで公表されている診療・検査医療機関が、コロナ疑い患者の外来診療時に算定
 できる「二類感染症患者入院診療加算(外来診療・臨時的取扱)250点」を延長。
 ただし、8月1日以降は医学的に初診といわれる診療行為がある場合に算定可(慢性疾患等で通院中
 の患者であって再診料を算定する場合も、コロナ疑いが初診の場合は可)

②京都府のホームページで公表されている診療・検査医療機関等が、コロナ陽性で自宅療養している
 重症化リスクのある患者(65歳以上など)に対して電話診療時に算定できる「電話等による診療
 (コロナ・臨時的取り扱い)147点」を延長

◇臨時的な取扱い(その72)
問1 「新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて(その68)」(令和4年3月16日厚生労働省保険局医療課事務連絡)の問1において、令和4年7月31日までの間算定できることとされている二類感染症患者入院診療加算(250点)に関して、令和4年8月1日以降の取扱いについてどのように考えれば良いか。
(答)令和4年8月1日から9月30日までの間は、当該保険医療機関において患者の傷病について医学的に初診といわれる診療行為がある場合に、当該点数を算定することができる。

問2 「新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて(その70)」(令和4年4月28日厚生労働省保険局医療課事務連絡)の問1において、令和4年7月31日までの間算定できることとされている電話や情報通信機器による療養上の管理に係る点数(147点)に関して、令和4年8月1日以降の取扱いについてどのように考えれば良いか。
(答)令和4年8月1日から9月30日までの間は、引き続き、当該点数を算定することができる。

電子処方箋に関するオンライン説明会の実施等について

 オンライン資格確認のインフラを利用して構築される電子処方箋の仕組みについては、令和5年1月の運用開始を目途に検討、準備が進められているところです。
 今般、医療機関向けに電子処方箋に関するオンライン説明会を実施するとの事務連絡が厚労省より発出されましたので、お知らせします。

事務連絡の内容は以下のとおりです。
①電子処方箋に関するオンライン説明会を7月25日に開催する。同説明会の案内リーフレットが、
 7月初旬に社会保険診療報酬支払基金から当座口振込通知書、増減点連絡書等と併せて医療機関に郵送される予定。

 電子処方箋に関するオンライン説明会 「そうだったのか、電子処方箋」
  と き 令和4年7月25日(月)19時~20時(説明+質疑応答)
  方 法 YouTube Live 配信(後にアーカイブ配信予定)
  https://youtu.be/Lw5ydX30NEw

②オンライン資格確認の「医療機関等向けポータルサイト」
  https://www.iryohokenjyoho-portalsite.jp/に、電子処方箋に関するページを追加し、
  導入に必要な情報の提供を順次開始する。

③医療機関が電子処方箋を導入するにあたり必要となるシステム改修費用の補助率や補助限度額等に
 ついて、「医療提供体制設備整備交付金実施要領(電子処方箋管理サービス)」として提示。

 日医においては、紙の処方箋を電子化すること自体は、あまり意義を感じるものではないと考えていますが、この仕組みにより処方情報が電子化・一元管理されることにより、調剤結果の閲覧など医療機関と薬局の連携が促進され、重複投薬の防止にもつながるとの考えから、推進に協力しています。
 また、政府の検討会においては、本システムを導入・利用することで医療機関の日常業務の負担増とならないよう、現場の医師の意見を聴取、尊重しながら構築すべきであると、検討段階から一貫して主張しています。
 今回示されたシステム改修の補助に関しては、オンライン資格確認が未導入の医療機関においては、両システムの導入を併せて行うことで、導入費用の軽減などが可能となる予定です。オンライン資格確認の導入補助については、近日中に追加支援策も決定される見込みであり、そちらと合わせて、システム事業者とご検討ください。

 また、医療機関が電子処方箋を運用するためには、オンライン資格確認の導入、電子カルテ等のシステム改修、医師のHPKIカードの取得等が必要になります。
このうちHPKIカードについては、日医が発行する「医師資格証」を日医会員であれば無料で取得・利用できますので、未取得の先生方は是非申請ください(非会員は、発行時及び5年ごとの更新時にカード発行の実費負担が必要)。

医師資格証新規お申込みページ(日本医師会電子認証センター)
 https://www.jmaca.med.or.jp/application/

 なお、本電子処方箋導入に関する不適切な見積もりや、導入に関するご相談をいただけるよう、日医ホームページメンバーズルーム内の「オンライン資格確認等システム導入に関する相談窓口」を拡張する形で準備が進められています。

令和4年度診療報酬改定「疑義解釈資料(その8)」について

 今般、厚労省から、令和4年度診療報酬改定に関するQ&A「疑義解釈資料の送付について(その8)」が発出され、サーベイランス強化加算の取り扱いなどについて示されましたので、抜粋してお知らせします。
 全文は、下記リンクからご確認ください。
 ◆「疑義解釈資料の送付について(その8)」

【サーベイランス強化加算(外来感染対策向上加算、感染対策向上加算)】
問1 「A000」初診料の注13、「A001」再診料の注17及び「A234-2」感染対策向上加算
 の注4に規定するサーベイランス強化加算並びに「A234-2」の「1」感染対策向上加算1の
 施設基準における「院内感染対策サーベイランス(JANIS)、感染対策連携共通プラットフォーム
 (J-SIPHE)等、地域や全国のサーベイランスに参加していること」について、
①「疑義解釈資料の送付について(その1)」(令和4年3月31日事務連絡)別添1の問20における
 「JANISの検査部門と同等のサーベイランス」とは、具体的にはどのようなものを指すのか。
②感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成10年法律第114号)に基づく感染症
 発生動向調査は該当するか。
③地域において感染症等に係る情報交換を行うことを目的としたネットワークは該当するか。
④参加医療機関において実施される全ての細菌検査の各種検体ではなく、特定の臓器や部位等の感染症
 に限定して、細菌の分離頻度、その抗菌薬感受性や抗菌薬の使用状況等に係る調査が実施されている
 ものは該当するか。
⑤サーベイランス強化加算について、新たにJANIS又はJ-SIPHEに参加する場合、どの時点から当該要
 件を満たすものとしてよいか。

(答)それぞれ以下のとおり。
①例えば、細菌検査により各種検体から検出される主要な細菌の分離頻度、その抗菌薬感受性や抗菌薬
 の使用状況を継続的に収集・解析し、医療機関における主要菌種・主要な薬剤耐性菌の分離状況や
 抗菌薬使用量を明らかにするための薬剤耐性に関連する調査等を含むものを指す。
②該当しない。
③参加している各保険医療機関において細菌の分離頻度、その抗菌薬感受性や抗菌薬の使用状況等に
 係る調査が実施されておらず、単に感染症等に係る情報交換を行っている場合は、該当しない。
④特定の臓器や部位等の感染症に限定して調査が実施されている場合は、該当しない。
⑤サーベイランス強化加算については、保険医療機関が新たにJANIS又はJ-SIPHEに参加する場合、
 令和5年3月31日までの間に限り、JANIS又はJ-SIPHEの参加申込書を窓口に提出した時点から当該
 要件を満たすものとして差し支えない。この場合、サーベイランス強化加算の施設基準の届出を
 行う際に、当該参加申込書の写しを添付すること。
 なお、参加医療機関から脱退した場合は、速やかにサーベイランス強化加算の届出を取り下げること。

新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて

新型コロナウイルスの感染が拡大している状況を踏まえ、臨時的な診療報酬の取扱い(その66)が
厚労省より示されましたので、お知らせします。
今回の取扱いは、自宅療養を行っている者に対して、まん延防止等重点措置として公示された都道
府県に所在する医療機関であって、①保健所等から健康観察に係る委託を受けているもの又は②「診
療・検査医療機関」として都道府県から指定され、その旨が公表されているものの医師が、電話や
情報通信機器を用いて新型コロナウイルス感染症に係る診療を行った場合の取扱いについて、二類
感染症患者入院診療加算250点が500点に倍増されています。
なお、今回の取り扱いを踏まえて、自宅療養中のコロナ陽性患者を電話にて診察した場合の診療報
酬について算定事例をまとめましたので併せてご参照ください。
算定要件など詳細は保険医療課(TEL075-354-6107)までお問い合わせください。

1.臨時的取り扱い その66(2月17日付)
問)感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成10年法律第114 号)第44条の
 3第2項の規定に基づき、宿泊施設又は当該者の居宅若しくはこれに相当する場所から外出しな
 いことを求められている者(以下「自宅・宿泊療養を行っている者」という)に対して、新型イ
 ンフルエンザ等対策特別措置法(平成24年法律第31号)第31条の4第1項の規定に基づく新型イ
 ンフルエンザ等まん延防止等重点措置(以下「重点措置」という)を実施すべき区域として公示
 された区域を含む都道府県に所在する保険医療機関であって、保健所等から健康観察に係る委託
 を受けているもの又は「次のインフルエンザ流行に備えた体制整備について」(令和3年9月28
 日厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部事務連絡)における「診療・検査医療機関」
 として都道府県から指定され、その旨が公表されているものの医師が、電話や情報通信機器を用
 いて新型コロナウイルス感染症に係る診療を行った場合、「新型コロナウイルス感染症に係る診
 療報酬上の臨時的な取扱いについて(その12)」(令和2年4月18日厚生労働省保険局医療課事
 務連絡)の別表2に示されている二類感染症患者入院診療加算に相当する点数の算定について、
 どのように考えればよいか。
答)重点措置を実施すべき期間とされた期間において、自宅・宿泊療養を行っている者に対して、
 上記の医師が電話や情報通信機器を用いて新型コロナウイルス感染症に係る診療を行った場合、
 「新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて(その10)」(令和2
 年4月10日厚生労働省保険局医療課事務連絡)の1に示す A000 初診料の注2に規定する214点、
 あるいは、電話等再診料を算定した場合にも、当該患者に対して主として診療を行っている保険
 医が属する1つの保険医療機関において、1日につき1回、二類感染症患者入院診療加算の100
 分の200に相当する点数(500点)を算定できる。ただし、「新型コロナウイルス感染症に係る診
 療報酬上の臨時的な取扱いについて(その 54)」(令和3年8月16日厚生労働省保険局医療課
 事務連絡)に示す二類感染症患者入院診療加算(250点)は併算定できない。
 なお、この取扱いは、本事務連絡(新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱
 いについて(その66))の発出日以降適用される。

2.コロナ陽性が確定し自宅療養中の患者(他機関を含めて発生届提出済み)を電話にて診察した
場合の診療報酬について

・電話初診料214点または電話再診料73点
・二類感染症患者入院診療加算(電話等初・再診料)(1日1回)250点または500点(★)
・投薬をした場合は処方箋料等

※自宅療養中の健康管理のために患者から求めがあり、医師が診療の必要性を認め、同意を得て
 医師から電話診察した場合も上記点数は算定可能です。

★二類感染症患者入院診療加算(電話等初・再診料)500点は、上記1のとおり令和4年2月
 17日以降に、まん延防止等重点措置の対象地域の期間において、下記のいずれかに該当する
 医療機関が算定可能です。
  ①自治体のホームページで公表されている診療・検査医療機関
  ②保健所等から健康観察に係る委託を受けている医療機関

◇自宅療養中のコロナに係る診療は、公費が適用され、一部負担金の徴収は不要です(コロナ以外
 の疾患の診療に係るものは公費対象外)
 <自宅療養等に係る公費番号>
   公費負担者番号:28260602
   公費負担医療の受給者番号:9999996

◇自宅療養中の患者に対して院外処方をされる場合は、院外処方箋には公費負担者番号
 (28260602)等と備考欄に「COV自宅」を記載してください。また、陽性患者が直接薬局
 を訪れないよう、あらかじめ患者が希望する薬局にFAXなどしていただければ、薬局が患者宅に
 薬を配送するなど個別の事情に応じて対応されます。

オンライン診療・リフィル処方に係る診療報酬について―日医の見解

2月9日の中医協において、令和4年度診療報酬改定について厚生労働大臣に答申されたことを受け、
中川日医会長がオンライン診療に係る診療報酬とリフィル処方に係る診療報酬に関する日医の見解を
表明しましたのでお知らせします。

オンライン診療・リフィル処方に係る診療報酬について

令和4年度診療報酬改定を答申―中医協

中医協は2月9日、令和4年度診療報酬改定について後藤厚労大臣に答申しました。
個別改定項目(短冊)および新点数等の概要は、下記の厚労省ホームページ(中医協総会資料)から、
「総-1」「総ー2」「 総-2別紙1-1」等をご参照ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00139.html

主な内容は下記のとおりですが、算定要件など詳細な通知は3月初旬に示される予定ですので、
ご確認ください。

・外来感染対策向上加算(6点):
  施設基準を届け出した診療所における外来診療時の感染防止対策に係る評価の新設。
・地域包括診療加算:
  対象疾患に慢性心不全、慢性腎臓病を追加。また、予防接種に係る相談対応を要件に追加。
・機能強化加算:
  かかりつけ医機能を担うことを院内だけでなく、ホームページ等でも掲示するとともに、
  必要に応じて患者に説明することを要件に追加。
  また、地域包括診療加算2や在宅時医学総合管理料(強化型を除く)などで届け出している
  場合はその実績要件を設定。
・処方箋様式(リフィル処方):
  医師がリフィルによる処方を可能と判断した場合に一定期間内に処方箋を反復利用できる
  リフィル処方箋の仕組みの導入。
  処方箋様式を見直し、リフィル処方を可能と判断した場合、チェックする。
・生活習慣病管理料:
  投薬に係る費用を包括評価の対象範囲から除外。それに伴い点数見直し。
・オンライン初診料(251点)、オンライン再診料(73点):
  情報通信機器を用いて初診・再診を行った場合の評価の新設。
・電子的保健医療情報活用加算:
  オンライン資格確認システムを導入する医療機関。薬剤情報又は特定健診情報等を活用して
  診療を実施した場合に初診料に加算(7点)または再診料に加算(4点)。
・小児かかりつけ診療料:
  増点と診療時間外における対応体制に応じて点数を細分化(診療料2の新設)。
・耳鼻咽喉科処置:
  6歳未満の乳幼児に対して実施した場合の加算(60点)の新設。
・耳鼻咽喉科小児抗菌薬適正使用支援加算(80点):
  急性気道感染症、急性中耳炎、急性副鼻腔炎により受診した6歳未満の乳幼児に処置を行い、
  診察の結果、抗菌薬の投与をしない場合の評価の新設。
・湿布薬の処方:
  1処方に係る上限枚数を「70枚まで」から「63枚まで」に変更。

令和4年度診療報酬改定「議論の整理」に対するパブリックコメント投稿のお願い

 1月14日(金)、後藤厚生労働大臣は、中医協に対して、①診療報酬改定率、②「令和4年度診療報酬改定の基本方針」に基づいて、診療報酬点数の改定案を作成するよう諮問し、これを受けて中医協では、「令和4年度診療報酬改定に係るこれまでの議論の整理」を取りまとめました。
 また、厚労省では「議論の整理」についてパブリックコメントを求めるため、同日付けでホームページにその内容を公表致しました。
 つきましては、コメントの締め切りが、1月21日(金)と非常に短期間となっておりますので、内容をご検討の上、必要なコメントをご提出いただきますようよろしくお願い申し上げます。
 「議論の整理」では、外来診療時の感染防止対策に係る体制について新たな評価を行うとともに、感染防止対策加算について、名称、要件及び評価を見直すとされています。また、かかりつけ医機能の評価として、地域包括診療料等について、対象疾患を見直すとともに、予防接種に関する相談への対応を要件に追加するとあります。さらに、診療実態も踏まえた適切な評価を行う観点から、機能強化加算について要件を見直すと記載されています。
 その他、湿布薬を処方する場合の枚数の上限の見直しやリフィル処方箋の仕組みを設けることが指摘されるとともに、入院医療では重症度、医療・看護必要度の評価項目(心電図モニターの管理や点滴ライン等)を見直すことなども示されています。
 このパブリックコメントの内容も踏まえて、最終的な判断がなされることから、集められた意見によっては、非常に大きな意味を持つものと考えられます。
 その他、各検討項目につきましても、反対、賛成を問わず、是非ともご投稿下さいますようお願い申し上げます。

【募集期限】
令和4年1月21日(金)〔必着〕

【厚生労働省ホームページ】
厚生労働省ホームページ ⇒ トップ画面右上部の 国民参加の場 ⇒「パブリックコメント(意見公募)」⇒「その他のご意見の募集等」⇒「意見募集」⇒ 「令和4年度診療報酬改定に係るこれまでの議論の整理」に関するご意見の募集について

【投稿方法】
○電子メールの場合
 アドレス:2022kaitei@mhlw.go.jp
 ・メールの題名は「令和4年度診療報酬改定に関する意見」
 ・ご意見につきましては、必ず定められた様式に記入の上、ファイルを電子メールに添付して提出して下さい。
 ・医師会名等ならびにその役職名等は付けず、できる限り個人名、個人アドレスでご送付下さい。

○郵送の場合
 〒100-8916 東京都千代田区霞が関1-2-2
 厚生労働省保険局医療課「令和4年度診療報酬改定への意見募集担当」宛
 ・郵送による場合も、ご意見につきましては必ず定められた様式に記入の上、提出して下さい。

新型コロナウイルス感染症の検査に係る保険収載価格の見直しについて

新型コロナウイルス感染症の検査に係る保険収載価格の見直しについて

 厚労省から「検査料の点数の取扱い」(令和3年12月10日付け保医発1210第1号)が発出され、新型コロナウイルス感染症の検査に係る保険点数が12月31日から変更されることとなりましたのでお知らせします。
 具体的には、12月31日から抗原検出(定性)(600点)が300点、SARS-CoV-2・インフルエンザウイルス抗原同時検出(定性)(600点)が420点、PCR検査(委託以外)(1350点)が700点、PCR検査(委託)(1800点)は12月31日から令和4年3月31日までは1350点、4月1日からは700点となります(その他の検査は下記参照)。

 本取り扱いについては、令和3年11月12日に新型コロナウイルス感染症対策本部が決定した「次の感染拡大に向けた安心確保のための取組の全体像」において、誰もが簡易かつ迅速に利用できる検査の環境整備のために「保険診療として実施されるPCR検査等について、その価格が自費検査価格に影響を与えているとの指摘もある中で、実勢価格を踏まえて保険収載価格の検証を行い、その結果を踏まえて、年内を目途に必要な見直しを行う」とされました。これに基づき、厚労省において、検査の実勢価格の把握が行われた上で、12月8日に開催された中医協において、保険収載価格の見直しについて、政府方針を踏まえ、臨時的に本年12月31日に前倒しして引き下げる提案が行われ了承されたものです。

< 検査項目・現行点数  →  変更後 >
・SARS-CoV-2核酸検出(検査委託) 1800点
           →12月31日~令和4年3月31日:1350点
           →令和4年4月1日~    : 700点

・SARS-CoV-2核酸検出(検査委託以外) 1350点 → 700点

・SARS-CoV-2・インフルエンザ核酸同時検出(検査委託) 1800点
           →12月31日~令和4年3月31日:1350点
           →令和4年4月1日~     : 700点

・SARS-CoV-2・インフルエンザ核酸同時検出(検査委託以外)1350点 → 700点

・SARS-CoV-2抗原検出(定性) 600点 → 300点

・SARS-CoV-2抗原検出(定量) 600点 → 560点

・SARS-CoV-2・インフルエンザウイルス抗原同時検出(定性) 600点 → 420点

新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて(その63)

新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて(その63)

 厚労省より診療報酬上の臨時的な取扱い(その63)が示されましたのでお知らせします。
 具体的には、下記のとおりです。

・令和3年4月診療分より算定可能となっていた「医科外来等感染症対策実施加算(5点)」
 および「入院感染症対策実施加算(10点)」は9月末日をもって終了
・令和2年12月15日より算定可能となっている6歳未満の乳幼児に対する小児の外来診療等に
 係る措置(初診料、再診料、外来診療料、小児科外来診療料、小児かかりつけ診療料を算定
 する場合、100点を加算)は、10月診療分からは点数を50点として令和4年3月診療分まで継続

 
 これに代わり、医療機関等による感染拡大防止対策への支援として、令和3年10月1日から
12月31日までに係る感染拡大防止対策に要する費用として、病院・有床診療所に10万円、無床
診療所に8万円が補助されることとなりました。詳細は追って連絡します。
 
 その他、診療報酬における特例的な対応として、次の取扱いが示されましたのでお知らせします。
 なお、本取扱いは、同事務連絡の発出日(9月28日)以降に適用されることから、9月末日まで
の間は、「医科外来等感染症対策実施加算(5点)」との併算定が可能ですので申し添えます。

               記

<新たな診療報酬における特例的な対応の概要>

① 「診療・検査医療機関」として都道府県から指定され、その旨が自治体のホームページで公表
 されている保険医療機関において、その診療・検査対応時間内に、新型コロナウイルス感染症
 であることが疑われる患者に対し、必要な感染予防策を講じた上で外来診療を実施した場合、
 院内トリアージ実施料(300点)に加えて、二類感染症患者入院診療加算(250点)を算定可能
 となる。(令和4年3月31日までの措置)
  本取扱いは、自治体のホームページで公表されている「診療・検査医療機関」の他、令和3年
 10月31日までの間は、当該保険医療機関のホームページによる公表、看板の設置、院外での広告
 の掲示、広報誌等による周知により、対外的に情報が得られる方法により、自治体による公表に
 変えることが可能。(ただし、院内掲示のみでは不可。)

② 自宅・宿泊療養を行っている者に対して、新型コロナウイルス感染症に関連した訴えについて
 往診を緊急に求められ、速やかに往診しなければならないと判断し往診を実施した場合、あるいは、
 新型コロナウイルス感染症に関連した継続的な診療の必要性を認め訪問診療を実施した場合、
 往診料または在宅患者訪問診療料を算定した日に救急医療管理加算1の100分の300に相当する
 点数(2,850点)が算定可能となる。
  また、当該点数は、当該患者に対して主として診療を行っている保険医が属する1つの保険医療
 機関において、1日につき1回算定できる。なお、同一の患家等で2人以上の自宅・宿泊療養を
 行っている者を診察した場合においては、2人目以降の患者について、往診料を算定しない場合に
 おいても、当該加算(2,850点)を算定して差し支えない。

③ 介護医療院等の併設保険医療機関の医師または介護福祉施設の配置医師が、入所する新型コロナ
 ウイルス感染症患者で、病床ひっ迫時等に、やむを得ず当該施設内での入所を継続し療養を行う者
 に対して、新型コロナウイルス感染症に関連した訴えについて往診を緊急に求められ、速やかに
 往診しなければならないと判断し往診を実施した場合、あるいは、新型コロナウイルス感染症に
 関連した継続的な診療の必要性を認め診療を実施した場合、救急医療管理加算1の100分の300に
 相当する点数(2,850点)が算定可能となる。
  また、当該点数は、当該患者に対して、主として診療を行っている保険医が属する1つの保険
 医療機関において、1日につき1回算定できる。

④ 中和抗体「カシリビマブおよびイムデビマブ」(以下「本剤」)の投与対象となる新型コロナ
 ウイルス感染症患者であって、自宅・宿泊療養を行っている者に対して、一定の要件を満たした
 医療機関において、本剤を当該患者の居宅(高齢者施設等を含む。)において投与した場合、
 投与した日に1回、救急医療管理加算1の100分の500に相当する点数(4,750点)を算定できる。
  また、新型コロナウイルス感染症患者に対し、一定の要件を満たした医療機関において、本剤を
 外来で投与した場合、投与した日に1回、救急医療管理加算1の100分の300に相当する点数
 (2,850点)を算定できる。

⑤ 入院中の患者以外の新型コロナウイルス感染症患者に対し、新型コロナウイルス感染症に係る診療
 (緊急的な往診、訪問診療および電話や情報通信機器を用いた診療を除く。)を実施した場合、
 当該患者に対して主として診療を行っている保険医療機関において、1日につき1回、救急医療管理
 加算1(950点)を算定できる。

⑥ 自宅・宿泊療養を行っている者に対して、主治医の指示に基づき、訪問看護ステーション又は保険
 医療機関が緊急に訪問看護を実施した場合、訪問看護ステーションにおいては、長時間訪問看護加算
 の100分の300に相当する額(15,600円)を、保険医療機関においては、長時間訪問看護・指導加算
 の100分の300に相当する点数(1,560点)を、当該患者に対して主として訪問看護を行った訪問看護
 ステーションまたは保険医療機関において、訪問看護を行った時間を問わず1日につき1回算定
 できる。

 
◎新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて(その63)(Q&A)