今般、厚労省より10月以降のコロナ治療薬に関する公費等についてのQ&Aが示されましたのでお知らせします。
新型コロナウイルス感染症治療薬の種類によって、10月以降の自己負担上限額に違いはあるのか。 |
(答)
〇新型コロナウイルス感染症治療薬の種類によって、自己負担上限額に違いはない。
生活保護単独の被保護者については、10月以降も治療薬及び入院医療費の公費支援の対象となるのか。 |
(答)
〇生活保護単独の被保護者に対して新型コロナウイルス感染症治療薬を使用した場合には、その薬剤費について、引き続き、全額(10割)を公費支援の対象とする。
〇医療保険各制度における高額療養費制度の自己負担限度額から原則1万円を減額した額を自己負担の上限とする措置については、公的医療保険に加入しておらず高額療養費制度の対象でないことから、引き続き、対象とならない。
生活保護単独の被保護者以外で、公的医療保険に加入していない場合、10月以降、治療薬及び入院医療費の公費支援の対象となるのか。 |
(答)
〇公的医療保険に加入していない方に対して新型コロナウイルス感染症治療薬を使用した場合、その薬剤費については、9月末までの取扱いとは異なり、全額自己負担となる。
また、医療保険各制度における高額療養費制度の自己負担限度額から原則1万円を減額した額を自己負担の上限とする措置についても、高額療養費制度の対象でないことから、引き続き、対象とならない。
治療薬の自己負担上限額について、「1回の治療当たり」とあるが、同一の月に複数の治療薬を使用した場合はどうなるのか。 |
(答)
〇同一の月に、複数の新型コロナウイルス感染症治療薬を使用した場合は、その薬剤費について、レセプト単位で自己負担上限額を適用する。
〇例えば、同一の月に入院及び外来で治療薬を使用した場合は、レセプトが分かれるため、それぞれで自己負担が発生する。一方、同一の月に、同一の医療機関の入院で複数の治療薬を使用した場合や、同一の医療機関の外来及び同一の薬局で複数の治療薬を処方された場合等は、レセプトが一つになるため、自己負担上限額の適用も当該月に一回となる。
〇同一の治療薬を、月を跨いで使用した場合は、レセプトが分かれるため、月ごとに自己負担上限額を適用する。
入院において、治療薬の公費支援はどのように適用するのか。また、その際の公費負担者番号はどうなるのか。 |
(答)
〇入院については、はじめに、新型コロナウイルス感染症治療薬を含む新型コロナウイルス感染症に係る全ての医療費からみた自己負担割合相当額が、医療保険各制度における高額療養費制度の自己負担限度額から原則1万円を減額した額に達するかどうかを判断することとし、
①達する場合には、新型コロナウイルス感染症に係る患者負担額は、医療保険各制度における高額療養費制度の自己負担限度額から原則1万円を減額した額を適用する(新型コロナウイルス感染症治療薬の医療費については、新型コロナウイルス感染症に係る入院の医療費に含める)。
②達しない場合には、医療保険各制度における高額療養費制度の自己負担限度額から原則1万円を減額する措置は適用せず、新型コロナウイルス感染症治療薬の患者負担額についてのみ、自己負担上限額を、医療費の自己負担割合が1割の方で3,000円、2割の方で6,000円、3割の方で9,000円とする公費支援を適用する(治療薬を除いた新型コロナウイルス感染症に係る入院医療費は、公費支援を適用せず、医療保険として請求する)。
〇公費負担者番号は、上記①が適用される場合は「28XX070X:入院補助」、上記②が適用される場合は「28XX080X:治療薬」となる。詳細については、別途お知らせする。
〇受給者番号に変更はない。
過去に国から配布された新型コロナ治療薬については、10月以降の取扱いはどうなるのか。 |
(答)
〇過去に国が買い上げ、希望する医療機関等に無償配布した新型コロナウイルス感染症治療薬については、9月末までの取扱いと同様に、引き続き、患者負担を求めないこととする。
月の途中で75歳に達し、医療費の自己負担割合が変更になった場合、治療薬や入院医療費の公費支援はどうなるのか。 |
(答)
〇75歳到達月の治療薬や入院医療費の公費支援後の自己負担上限額については、到達日前後の自己負担上限額をそれぞれ1/2とする。
〇例えば、到達日を境に自己負担割合が2割から1割に変更になる場合、治療薬については、当該月の到達日前の自己負担上限額は 3,000円、当該月の到達日後は1,500円となる。
<具体例>
投与開始日が10月11日、75歳の誕生日が10月12日の患者が、国保では2割負担、後期高齢では1割負担の場合、10月11日分は2割負担なので上限6,000円のところ1/2となって3,000円、10月12日以降分は1割負担なので上限3,000円のところ1/2となって 1,500円となり、10月の自己負担上限額は合計で4,500円となる。