府医「東北地方太平洋沖地震」対策本部が3月15日から宮城県に派遣していた救護医第1次派遣隊が、本日(3月17日)午後1時40分に無事、府医会館に帰還されました。
第1派遣隊の池谷博氏、池川雅哉氏、三上芳喜氏、鈴木博雄氏の現地でのご尽力に心より御礼申し上げます。
1.府医・救護医第1次派遣隊が帰還~記者会見を開催
府医対策本部では、救護医第1次派遣隊の帰京にあわせ、記者会見を開催しました。記者会見には読売、朝日、毎日、産経、京都の新聞各社、共同通信社、NHK京都放送局、KBS京都、じほう等9社が来館。森府医会長からは、第1次派遣隊については、京都府ならびに京都大学と京都府立医科大学のご協力のもと、十四大都市医師会の災害協定に基づく仙台市医師会からの要請に応えて、15日から本日(3月17日)にかけて派遣したことを報告するとともに、19日~21日には北川府医副会長を隊長とする第2次派遣隊を派遣する予定であることを報告しました(今後の派遣予定については下記参照)。
また、第2次派遣隊以降は検視医ではなく慢性期等の救護医の派遣を中心とし、京都府との緊密な連携のもと、調達・携行できる限りの医薬品、医療器材等を準備することで、現地で十分な形での医療活動に取り組めるよう尽力する方針であることを説明しました。また、派遣医師については日医災害医療チーム(JMAT)にも登録し、今後の派遣先など日医とも連携して取り組む姿勢を示しました。
その後、第1次派遣隊の池谷隊長から、仙台市の遺体収容所である宮城県総合運動センター(第1日目)および2日目の増田体育館と宮城県立高等看護学校(ともに名取市内)での活動状況をご報告いただきました。
池谷氏は現地で取り組んだ検視について、「身元確認のための歯形、指紋、血液等の採取等に時間がかかるため、検視医1人当たり、1日20体ほど検視するのが精一杯ではないか」との感想を述べられ、名取市だけでも検視作業に1か月以上要するのではないかとの見通しを示されました。
また、府医救急・災害担当の濱島理事は、「今後は亜急性期、慢性期疾患を持つ被災者および避難されている方の内因性疾患を中心とする医療需要が急速に高まってくる」との見通しを述べ、今後の対策本部の派遣隊は主に慢性期患者等の救護活動に重きをおく支援体制に切り替えていく意向を示しました。
現在、対策本部が予定している派遣隊は下記のとおりです。
今後も引き続き、3日間単位で継続して医師を派遣する予定です。帰京した派遣隊に現地の状況を確認し、今後の派遣体制を準備いたします。
◇府医・救護医第2次派遣隊(亜急性期・慢性期診療医)
○派遣日時:3月19日(土)~21日(月・祝)
○目 的 地:会津若松市内避難所・救護所
○派遣医師:北川府医副会長、市田哲郎氏(左京)、大森浩二氏(下京西部)、酒井久司氏(伏見)、太田 凡氏(府医大)、
事務局1名
◇府医・救護医第3次派遣隊(亜急性期・慢性期診療医)
○派遣日時:3月22日(火)~24日(木)
○目 的 地:会津若松市内避難所・救護所
○派遣医師:依田純三氏(伏見)、青木修一郎氏(西京)、荻野行正氏(中京西部)、浜中一郎氏(中京西部)、桑原 敏彰氏(乙訓)