新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて(その63)
厚労省より診療報酬上の臨時的な取扱い(その63)が示されましたのでお知らせします。
具体的には、下記のとおりです。
・令和3年4月診療分より算定可能となっていた「医科外来等感染症対策実施加算(5点)」
および「入院感染症対策実施加算(10点)」は9月末日をもって終了
・令和2年12月15日より算定可能となっている6歳未満の乳幼児に対する小児の外来診療等に
係る措置(初診料、再診料、外来診療料、小児科外来診療料、小児かかりつけ診療料を算定
する場合、100点を加算)は、10月診療分からは点数を50点として令和4年3月診療分まで継続
これに代わり、医療機関等による感染拡大防止対策への支援として、令和3年10月1日から
12月31日までに係る感染拡大防止対策に要する費用として、病院・有床診療所に10万円、無床
診療所に8万円が補助されることとなりました。詳細は追って連絡します。
その他、診療報酬における特例的な対応として、次の取扱いが示されましたのでお知らせします。
なお、本取扱いは、同事務連絡の発出日(9月28日)以降に適用されることから、9月末日まで
の間は、「医科外来等感染症対策実施加算(5点)」との併算定が可能ですので申し添えます。
記
<新たな診療報酬における特例的な対応の概要>
① 「診療・検査医療機関」として都道府県から指定され、その旨が自治体のホームページで公表
されている保険医療機関において、その診療・検査対応時間内に、新型コロナウイルス感染症
であることが疑われる患者に対し、必要な感染予防策を講じた上で外来診療を実施した場合、
院内トリアージ実施料(300点)に加えて、二類感染症患者入院診療加算(250点)を算定可能
となる。(令和4年3月31日までの措置)
本取扱いは、自治体のホームページで公表されている「診療・検査医療機関」の他、令和3年
10月31日までの間は、当該保険医療機関のホームページによる公表、看板の設置、院外での広告
の掲示、広報誌等による周知により、対外的に情報が得られる方法により、自治体による公表に
変えることが可能。(ただし、院内掲示のみでは不可。)
② 自宅・宿泊療養を行っている者に対して、新型コロナウイルス感染症に関連した訴えについて
往診を緊急に求められ、速やかに往診しなければならないと判断し往診を実施した場合、あるいは、
新型コロナウイルス感染症に関連した継続的な診療の必要性を認め訪問診療を実施した場合、
往診料または在宅患者訪問診療料を算定した日に救急医療管理加算1の100分の300に相当する
点数(2,850点)が算定可能となる。
また、当該点数は、当該患者に対して主として診療を行っている保険医が属する1つの保険医療
機関において、1日につき1回算定できる。なお、同一の患家等で2人以上の自宅・宿泊療養を
行っている者を診察した場合においては、2人目以降の患者について、往診料を算定しない場合に
おいても、当該加算(2,850点)を算定して差し支えない。
③ 介護医療院等の併設保険医療機関の医師または介護福祉施設の配置医師が、入所する新型コロナ
ウイルス感染症患者で、病床ひっ迫時等に、やむを得ず当該施設内での入所を継続し療養を行う者
に対して、新型コロナウイルス感染症に関連した訴えについて往診を緊急に求められ、速やかに
往診しなければならないと判断し往診を実施した場合、あるいは、新型コロナウイルス感染症に
関連した継続的な診療の必要性を認め診療を実施した場合、救急医療管理加算1の100分の300に
相当する点数(2,850点)が算定可能となる。
また、当該点数は、当該患者に対して、主として診療を行っている保険医が属する1つの保険
医療機関において、1日につき1回算定できる。
④ 中和抗体「カシリビマブおよびイムデビマブ」(以下「本剤」)の投与対象となる新型コロナ
ウイルス感染症患者であって、自宅・宿泊療養を行っている者に対して、一定の要件を満たした
医療機関において、本剤を当該患者の居宅(高齢者施設等を含む。)において投与した場合、
投与した日に1回、救急医療管理加算1の100分の500に相当する点数(4,750点)を算定できる。
また、新型コロナウイルス感染症患者に対し、一定の要件を満たした医療機関において、本剤を
外来で投与した場合、投与した日に1回、救急医療管理加算1の100分の300に相当する点数
(2,850点)を算定できる。
⑤ 入院中の患者以外の新型コロナウイルス感染症患者に対し、新型コロナウイルス感染症に係る診療
(緊急的な往診、訪問診療および電話や情報通信機器を用いた診療を除く。)を実施した場合、
当該患者に対して主として診療を行っている保険医療機関において、1日につき1回、救急医療管理
加算1(950点)を算定できる。
⑥ 自宅・宿泊療養を行っている者に対して、主治医の指示に基づき、訪問看護ステーション又は保険
医療機関が緊急に訪問看護を実施した場合、訪問看護ステーションにおいては、長時間訪問看護加算
の100分の300に相当する額(15,600円)を、保険医療機関においては、長時間訪問看護・指導加算
の100分の300に相当する点数(1,560点)を、当該患者に対して主として訪問看護を行った訪問看護
ステーションまたは保険医療機関において、訪問看護を行った時間を問わず1日につき1回算定
できる。